Zsphereはとても便利です。
球体からどんどん球体を生み出し、それを移動したり拡大縮小したりしながらおおまかな形をつくると、Aボタンをおすことでなんとそれをポリゴンのモデルにしてしまうのです。
夢のような機能です。
一般には、IMMプリミティブなどのブラシでどんどん球や直方体、円柱などのプリミティブ形状を積み重ねておおまかなモデルをつくり、それを統合して形を整えていくのですが、Zsphereはそれを一発でできてしまうのです。
手指や胴体など、引っ張り出したり押したりして計上を整えていってはずいぶん時間がかかるモデルは、Zsphereで作っておき、形状化するのが効率的です。
胴体の例
Zsphereを組み合わせて胴体をつくる。
Aボタンを押し,メッシュのプレビュー。すでにこの時点でほぼできている。
生成されたメッシュをスカルプト
これを,球体からの押し出しや引っ張り出しなどで作っていては,かなり時間がかかるところですが,Zsphereだとここまで30分もかかりません。
Zsphereで作る手指の例
Aボタンを押しメッシュをプレビュー
Zsphereで作る髪の毛の房の例
Zsphereの生成
「Draw」モードにしてZsphereの表面をなぞると、新たなZSphereが生成されます。
ミラーモードにしていると、同時に左右に生成されるので、腕や足などを作るときに同時にできて便利です。
Zsphereの削除
ALTを押しながらできたZsphereをクリックすると削除できます。
Zsphereの移動
「移動」モードにするとZsphereを好きな位置まで動かせます。
その際、元のZsphereとの間に連結部ができます。灰色の蛇腹状の部分です。
この自動的につくられる連結部に面が張られ、スカルプとできる形状がつくられるのです。
この連結部を「Draw」モードにしてクリックすると、新しいZsphereが生成されます。
腕や指を作るとき、一度必要な大きさに伸ばしておいて、あとからひじや関節の部分をクリックしてZsphereを生成することで、曲げることができるようになります。
まずZsphereを伸ばしておいて・・・
Drawモードにして途中曲げたいところでクリック。Zsphereが生成される。
移動,回転,拡大モードを使い分けて,髪の形に整える。
ミラーモードにしていると、こちらで移動したものと同じ距離だけ、対面のZsphereも動きます。
Zsphereの回転
Zsphereを回転させて、指やひじを曲げることができます。
「移動」で関節ごとにSphereを動かしながら指が曲がっている様子を表すことができますが、「移動」では、すべての関節にあたるZsphereを動かさなくてはなりません。
しかし「回転」なら、第3関節を回転させたら、同時に第2、第1関節もいっしょについていきます。
曲げるときには回転モードにすると便利です。
Zsphereの大きさを変える
「スケール」モードにすると、Zsphereの大きさを変えることができます。
もちろん、ミラーモードでは、対面のZsphereも同じ大きさに変えられます。
腕や指を作る時など、単にZsphereを伸ばすだけではなく、大きさを微妙にかえることで肉の盛り上がりやへこみを表したいことがあります。
上腕部の太さを変えてみます。そのために,上腕部の途中にDrawモードでクリックし,Zsphereを生成します。
「スケール」モードにして,縮めました。
こういう時にスケールモードでの作業が必要になります。
ショートカットキーは必須
以上の操作を、画面上部のメニューアイコンで切り替えながら行うことができますが、ショートカットキーを使うと劇的に作業効率が上がります。
Drawモードは「Q]、
移動モードは「W]、
回転モードは「R」、
スケールモードは「E]
を押すことでそれぞれのモードに一瞬で切り替わります。
これは、文字に意味があるのではなく、画面上のアイコンと同じ順番であることに意味があります。
一度ショートカットキーを使うだけで、すぐになれます。